研究Front Line

最先端の臨床研究

人工知能を用いた
潰瘍性大腸炎関連腫瘍の内視鏡診断法の開発

2020年度文科省科研費・若手研究獲得のご報告
前田康晴

2020年度(令和2年度)採択「人工知能を用いた潰瘍性大腸炎関連腫瘍の内視鏡診断法の開発」

  • 若手研究(B)消化器内科学
  • 研究機関昭和大学
  • 研究代表者前田 康晴、昭和大学、医学部、助教(30595616)
  • 研究期間2020-04-01 – 2022-03-31(予定)
  • 配分総額4,160,000円

この度、競争的研究費である文科省科研費・若手研究に採択され、主任研究者として研究を実施できることとなりました。 研究内容ですが、近年増加傾向にある潰瘍性大腸炎関連腫瘍の診断をAI技術で可能にすることを目的とします。潰瘍性大腸炎関連腫瘍は一般の大腸腫瘍と異なる発育形態をもつため、Pit pattern診断では腫瘍・非腫瘍の鑑別が難しいことが、約20年間アンメットニーズとなっています。これには大きく2つの要因があります。1つは潰瘍性大腸炎患者では非腫瘍粘膜でも、慢性炎症により腺腔構造の変化を伴うこと。もう一つは、一般の大腸腫瘍ほど発生頻度が高くない為、新たに提案された内視鏡診断法の一般への普及が難しいことです。

そこで、本研究では核異型の観察も可能なendocytoscopeによる潰瘍性大腸炎関連腫瘍の診断法を開発し、AI技術を用いることで非専門医でも使用可能なシステムの構築を目指します。

2020年度はendocytoscopeによる潰瘍性大腸炎関連腫瘍の診断法を開発し、その結果をDigestive Endoscopy誌へ報告しました。(Kudo, Maeda, Ogata, et al. Digestive Endosc. in press. 2021).2021年度 AIを用いた自動診断システムの開発、2022年度に性能評価を計画しています。

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